肩の痛みの実態〜ローテーターカフ(肩 回旋筋腱板)のストレッチ方法〜
2016.08.19
みなさん、こんにちは!京都市南区平川接骨院の河野です!
京都では連日蒸し暑い日が続いておりますが、お盆休みはゆっくり休んでリフレッシュできましたでしょうか?
さて、今回はリオ五輪開催中で連日スポーツニュースが熱く賑わう中、夏休みにスポーツを頑張る学生さん、猛暑の中身体を酷使してお仕事を頑張っておられる方、日頃の家事に勤しんでおられる方々で「肩の痛み」にお悩みの方は、ぜひご覧ください!
今日は辛い肩の痛みの中でも特に、”動かすと痛い”、”腕が上がらない”といった症状を引き起こす事が多い「ローテーターカフ(回旋筋腱板)」という、肩の動きに重要な筋群についてご紹介致します。
<肩の構造について>
この”ローテーターカフ”は棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋の4つの筋肉から構成され主に肩関節の回旋動作(腕を捻る・回す)を担っています。
また、肩関節は大きな可動性を得る(腕を前後左右上下に大きく自由に使う)ために人体の関節の中でも特に骨性の支持が少なく、筋肉や靱帯などの軟部組織による支持に頼った関節になっています。
更にその中でローテーターカフの4つの筋群は、下の図のように上腕骨の骨をわしづかみにするような形で付着しており、上腕骨を肩甲骨との関節に吸いつけています。
このため、ローテータカフなどのインナーマッスルは肩関節の動的安定性を保つために非常に大きな役割を担っています。

ここから痛みの話に入っていきます。
このローテーターカフですが、安定性に強く働くので逆に負荷がかかりやすい筋肉でもあります。
また、腕を上げる際などに上腕骨と肩甲骨に挟まれて擦れるために損傷(インピンジメント症候群)が起こりやすい筋でもあります。
特に、棘上筋の薄くなっている部分(腱板疎部)で損傷が起こり痛みを発生しやすい構造になっています。
こういった構造のために、オーバーアーム動作(腕を肩よりも高く上げて行う運動・動作のこと)をよく行なう方や、肩に負荷がかかる動作をする方に痛みが起きやすくなります。
*オーバーアーム動作を頻繁に使用するスポーツ
野球・水泳・バレーボール・バスケットボール・バドミントン・陸上競技・体操・サッカー(GK)・ラクロス…等
<改善策と治療法>
先ほど、上腕骨と肩甲骨に挟まれて擦れると書きましたがこれには実はハッキリとした原因があります。
正常な状態の肩関節でインピンジメントが起こることはほぼありませんが、肩甲骨周囲の筋肉が硬くなることで上腕骨の可動域が制限され、腕を動かす際に上腕骨と肩甲骨がぶつかるようになってしまいます。
その際に硬くなって影響を及ぼしやすい筋肉が、ローテーターカフの中で棘上筋以外の棘下筋・肩甲下筋・小円筋の3つの筋です。
棘上筋の腱板疎部では悪化すると腱板断裂に移行してしまうケースも少なくないので、肩に痛みを感じた際には早期の治療が必要です。
症状が悪化する前にしっかりと原因筋に対して治療を行い、肩関節の正常な可動域を回復することができれば自然と動作時の痛みは軽減していきます。
<自分で出来るケア方法>
では、ここからは肩関節の痛みに対してご自身で取り組んでいただけるストレッチ方法をご紹介致します。
このストレッチは特に、ローテーターカフの4つの筋肉を伸ばす方法です。
【やり方】


①立位または座位で行ないます。
②症状のある側の手の甲を腰に当てます。
③反対側の手で、肘を前に持っていきます。
④痛みが出ない範囲のポイントでストップさせ10秒〜20秒ストレッチさせます。
*ポイント
肘を前に引くときに、肩をすぼめてしまったり、肩だけが前に出ないように注意しましょう。
*注意 痛みが出るところまで無理矢理引かないようにしましょう。
思わぬケガに繋がりますので、くれぐれも無理のない範囲で行ってください。
五十肩かな?と思われるかたや日々の仕事で疲れを感じる方、
最近肩が重い方、力が入りにくい方など、ぜひ一度当院にご相談ください!
平川接骨院/針灸治療院(南区本院)
京都市南区西九条西柳ノ内町28−5
075−691−6790